エボライドスピード3を3ヵ月月レビュー【123.7km走行】強みとカーボンとの決定的な差

購入3ヵ月後、何が変わった? ランニング・トレーニング
この記事は約38分で読めます。

2025年9月21日の導入から3ヵ月。

エボライドスピード3を123.7km走ったからこそ見えてきた、買ったばかりの「驚き」と使い込んでわかる「真価」の違い

このレビューでは、実走データと写真分析から、カーボンシューズとの違いや、本当の適用範囲について詳しく解説します。

  1. エボライドスピード3を3ヵ月使ってわかったこと
  2. エボライドスピード3の耐久性:3ヵ月(123.7km)使用後の写真分析
    1. 3ヵ月123.7kmでもアウトソールは良好
      1. 全体像の観察:
      2. 左右つま先の摩耗パターン分析:エボライドスピード3が記録する走り方の個性
    2. ヒールカップ:効率的な接地フォームの証拠
    3. ミッドソール:FF Blast+の活躍を記録する圧縮シワ
      1. クッション感は若干落ちたが、まだ現役レベル
  3. エボライドスピード3とカーボンシューズの決定的な差:同じペースなのに心拍数が17bpm違う理由
    1. なぜカーボンシューズと比較するのか
    2. 10月中旬、エボライドの方が心拍が高いことに気づいた
    3. その理由は「プレートの有無」だと気づいた
    4. 12月のTTでそれが確実になった
      1. 決定的な比較データ:エボライドスピード3 vs ディヴィエイト ニトロ3
    5. エボライドスピード3の心拍数が高い理由:「プレートに頼らない」という本質的な違い
      1. ディヴィエイト ニトロ3なら心拍141で4:15/kmが走れた
      2. エボライドスピード3では心拍158で同じペースになった
    6. エボライドスピード3でのトレーニング効果:自力走行は心肺と脚が鍛えられる
      1. 心肺がしっかり鍛えられる
      2. 脚力の強化
      3. ペースコントロールの精度が上がる
    7. 現在の理解:カーボンシューズだけでは「基礎体力」が育たない
      1. サブ3〜3.5を目指すなら、エボライドスピード3とカーボンシューズの両方が必要
  4. エボライドスピード3の転がる感覚は勝手にペースが上がってしまう
    1. メリット:調子が良い時の「勝手に足が回る」感覚
      1. 具体例:12月28日の10kmTT
    2. 注意点①:「リカバリージョグのつもりが、心拍ゾーンが上がる」ワナ
      1. 導入直後(10月初旬)での気づき:
      2. リカバリージョグはヴェロシティ ニトロ3を使うようになった
    3. 注意点②:12月30日の発見「ペース帯の下限があるシューズ」
      1. 12月30日のジョグでの体験:
      2. ロッカー構造の限界:
    4. ペース帯による適性の整理:エボライドスピード3レビューまとめ
  5. サブ4を目指すランナーには向いているが、万能ではない
    1. ⭕️ 強くおすすめできる用途
      1. サブ4~サブ3.5を目指すランナー(特に基礎体力が発展途上の人)
      2. 「カーボンシューズ依存」から脱却したいランナー
      3. 「ポイント練習用」を探している人
      4. ハーフマラソン90分切り(4:15/km)を目指す人
    2. ❌️ あまり向かない用途
      1. 「完全疲労抜き用」シューズを探している人
      2. スピード練(3:45/km以下)重視の人
  6. まとめ:エボライドスピード3レビュー「万能ではなく、目的的である」理由
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エボライドスピード3を3ヵ月使ってわかったこと

前回の購入直後のレビュー以来、エボライドスピード3を使い込む中で、他の所有シューズとはまた違った役割があることに気づきました。

3ヵ月間のレビュー期間
  • 導入日: 2025年9月21日
  • 3ヵ月時点の総走行距離: 123.7km
  • 使用頻度: ジョグから20km走、ペース走まで幅広いトレーニングに対応

購入直後のファーストインプレッション——ロッカー構造の気持ち良さ。

しかし、3ヵ月間、123.7kmを走る中で、新鮮な印象とは別の、もっと本質的な「このシューズの価値」が見えてきます。

それと同時に、「クッション性と推進力のバランスは、思っていたより用途が限定的」という気づきもありました。

このレビューが、あなたのエボライドスピード3購入の判断材料になれば幸いです。

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エボライドスピード3の耐久性:3ヵ月(123.7km)使用後の写真分析

まずは、見た目の変化から。

3ヵ月のレビュー期間でエボライドスピード3はどの程度ダメージを受けたのか、ソールの摩耗から読み取ってみます。

3ヵ月123.7kmでもアウトソールは良好

3ヵ月で123.7km走った現在、アウトソールの状態は良好です。

アウトソールの全体像・購入直後と3ヵ月経過後の比較画像

全体像の観察:

3ヶ月使用後のアウトソール全体図。

中央の白いロッカー構造が明確に残されており、両サイドのダークグレーのラバー部分にも大きな摩耗は見られません。前足部の粒状パターンも健在です。

新品時と比較すると、若干の丸みが出ている箇所もありますが、削れ方としては想定内。

ASICSが採用するAHARラバー(Asics High Abrasion Resistant Rubber)の高耐久性が、これだけ走り込んでも保ちが良いことで実証されています。

多くのランニングシューズが300~400km程度でソール交換を検討する中で、123.7kmでこの状態を保っているというのは、かなり優れています。

左右つま先の摩耗パターン分析:エボライドスピード3が記録する走り方の個性

興味深いのは、左右のつま先の摩耗具合いが異なることです。

ソールつま先部分の左右比較画像
  • 右つま先:細かいパターンの角が丸く削れ、全体的に摩耗が進んでいる傾向
  • 左つま先:右つま先と比べると、相対的にパターンがまだ残っている

このパターンは、前回のレビュー記事で分析した「左足(ストライド重視・1.02m)vs 右足(回転重視・187spm)」という左右差のデータと一致しています。

具体的には、

  • 右脚のキャラクター:ピッチが速く(176~189spm)、接地時間が短い。その分、接地の瞬間に地面との摩擦がより強くなり、つま先がより多く摩耗する
  • 左脚のキャラクター:より大きなストライドで進むため、接地回数が相対的に少なく、ソールへの接地圧も分散される

エボライドスピード3のソール摩耗は走り方の「軌跡」そのもの。

自分の走り方のクセが、こうしてソールに記録されているわけです。

ヒールカップ:効率的な接地フォームの証拠

かかとの外側(ラバーの端)を見ると、わずかに削れていますが、その削れ方は想定内。

ソールかかと部分の比較画像

3ヵ月で123.7km走ったとは思えないほど、かかと部分はキレイに保たれています。

削れ方が示すこと:

かかと部分の大幅な削れは「ヒールストライク(かかと着地)」の指標です。

かかとから強く落ちるフォームの人は、かかとのラバーが著しく減ります。

しかし、このレビュー対象となったエボライドスピード3の場合、その形跡が薄い。

これは何を意味するか?

エボライドスピード3のロッカー構造をしっかり活かして、ミッドフット気味にスムーズに接地できていることの証拠です。

つまり、このシューズの設計と、私の走り方がうまくかみ合っているということ。

左右のかかとを比較しても、極端な左右差がないことから、骨盤のブレも抑制されていることがわかります。

ミッドソール:FF Blast+の活躍を記録する圧縮シワ

かかとから土踏まずにかけて、細かい横方向の圧縮シワが無数に入っているのが見えます。

シューズのサイドビュー比較画像

新品時には見られなかったこのシワは、ミッドソールが反復的に圧縮と復元を繰り返してきた証です。

シワの意味:

FF Blast+フォーム(アシックスの反発クッション材)が、毎回の着地時に地面からの衝撃をしっかり吸収し、その後反発力を返してきました。

クッション材が何度も圧縮と復元を繰り返してきた結果が、シワなって現れているわけです。

注目すべき点
  • FF Blast+ロゴの周辺:シワが最も密集しているのは、ここが一番負荷を受けていたことがわかる
  • 反り上がったつま先(ロッカー構造):形状がつぶれずにしっかり維持されている

この形状維持が重要です。

もしもロッカー構造がつぶれていたら、「転がる感覚」が失われ始めているはず。

しかし現在でも反り上がりがしっかり保たれているので、走り心地の大きな変化はありません。

クッション感は若干落ちたが、まだ現役レベル

新品時の「軽やかさ」と比較すると、若干のクッション感の低下を感じることもあります。

ただし、これは「劇的な変化」ではなく、段階的で緩やかなもの。

実務的には、まだまだ現役で十分に使用できる状態です。

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エボライドスピード3とカーボンシューズの決定的な差:同じペースなのに心拍数が17bpm違う理由

ここが、このレビュー記事の最重要セクション。エボライドスピード3とカーボン搭載シューズの違いは何か

単なる「どっちが速いか」ではなく、トレーニング効果の観点から徹底的に分析します。

同じ4:15/kmペースなのに17bpmの差

なぜカーボンシューズと比較するのか

このレビューでカーボンシューズとの比較を意識し始めたのは、導入直後の9月下旬のことです。

最初は「エボライドスピード3は本当に速く走れるのか?」という疑問がありました。

世の中では「カーボンシューズ = 速い」というのが一般的です。

一方、エボライドスピード3はプレートを搭載していません。

本当にこれでペース走やTTで対応できるのか——その不安を払拭したかったのです。

そこで、同じペースで走り比べを行うことにしました。

10月中旬、エボライドの方が心拍が高いことに気づいた

10月中旬、初めてディヴィエイト ニトロ3とエボライドスピード3を同じペースで走り比べた時、驚いたのは心拍数の差でした。

日付シューズペース心拍数体感
10/14ディヴィエイト ニトロ34:20/km139bpm楽に感じる
10/15エボライドスピード34:20/km151bpm頑張っている感

心拍数の差:12bpm

この時点では「エボライドスピード3は心拍が上がりやすいシューズ」と単純に思いました。

率直に言えば、若干のがっかり感もありました。

「カーボンシューズより劣っているのでは?」という懸念です。

その理由は「プレートの有無」だと気づいた

その後も継続的にデータを取り続ける中で、気づき始めたことがあります。

エボライドスピード3でのこの高い心拍数は、決して「シューズの性能不足」ではなく、「プレートの有無という根本的な違い」を反映していたのです。

同じペースでも心拍が高いということは、言い換えれば:

  • ディヴィエイト ニトロ3:カーボンプレートが推進力を補助 → ランナーの負担が相対的に低い
  • エボライドスピード3:プレート非搭載 → ランナーが「自分の力で推進力を生み出す」必要がある

高い心拍数は「欠点」ではなく、「自分の身体をより多く使っている証」だったのです。

この気づきは、エボライドスピード3に対する評価を大きく変えました

12月のTTでそれが確実になった

12月28日 10km TT  心拍:158bpm ペース:4:15/km  ピッチ:185spm ストライド:1.34m  「後半も伸ばせた」

12月に入ると、さらに詳細なデータ取得に乗り出しました。

さらに詳しく調べるため、異なる条件での比較実走をおこないました。

決定的な比較データ:エボライドスピード3 vs ディヴィエイト ニトロ3

日付シューズ走行内容ペース平均心拍ピッチストライド備考
12/24ディヴィエイト ニトロ320分ペース走4:15/km141bpm181spm1.16m調子良好
12/28エボライドスピード310kmTT4:15/km158bpm185spm1.34m後半も伸ばせた

心拍数の差:17bpm

12月28日の10kmTTは、このレビューにとって特に重要なデータです。

これは単なる「比較用ペース走」ではなく、全力で走ったタイムトライアル

つまり、最高のパフォーマンスを追求した走行です。

エボライドスピード3の心拍数が高い理由:「プレートに頼らない」という本質的な違い

17bpmという心拍数の差。

このレビュー分析では、これは誤差ではなく、「プレートあり・なしという根本的な違いを表している」と捉えています。

ディヴィエイト ニトロ3なら心拍141で4:15/kmが走れた

カーボンプレートは、走り手をアシストします。

ランナーの力に加えて、プレートからの反発力が加算されていきます。

結果として、同じペースを維持するために必要なランナー自身の力は相対的に少なくて済みます

この「ラクさ」は、レース本番では大きなアドバンテージです。

限られた脚の力を温存しながら、ハイペースを維持できるからです。

エボライドスピード3では心拍158で同じペースになった

一方、エボライドスピード3にはプレートがありません。

となると、4:15/kmというペースを維持するために必要な推進力は、すべて「自分の脚と心肺」で生み出さなければなりません。

その結果、心拍が158bpmという高い数値になっています。

しかし、このレビューでの重要な気づきは——この数値は「悪い」のではなく、「質の高い練習の結果」といえます。

エボライドスピード3でのトレーニング効果:自力走行は心肺と脚が鍛えられる

この違いを理解した時点で、考え方が180度変わりました。

エボライドスピード3での高い心拍数は、以下のトレーニング効果をもたらしていることに気づいたのです。

エボライドスピード3でのトレーニング効果  ✓ 心肺がしっかり鍛えられる  ✓ 脚力が強化される  ✓ ペースコントロールの精度が向上

心肺がしっかり鍛えられる

心拍数が高いということは、心臓と肺がより強く動いているということ。

同じ時間、同じペースでも、エボライドスピード3で走った方が、ディヴィエイトで走った場合よりも、心肺系への刺激が大きい。

つまり、より効果的な心肺トレーニングになっているわけです。

脚力の強化

推進力をすべて自分の脚で生み出すため、特に:

  • 大腿四頭筋(大腿部前側)
  • ハムストリングス(大腿部背側)
  • ふくらはぎ

といった走行に必要な主要筋肉がより高い負荷を受けます。

12月28日のTTでのストライド1.34mという数字は、エボライドスピード3走行でのトレーニング効果が、現れたものといえます。

ペースコントロールの精度が上がる

プレートなしで何度も走ることで、自分の力だけでペースを保つスキルが上達していきます。

しかし、ペース設定を甘くすると、すぐに「走行の乱れ」感じます。

こういった状況下でのトレーニングを通じて、ペース管理の正確性が徐々に養われていくのです。

現在の理解:カーボンシューズだけでは「基礎体力」が育たない

3ヵ月間のレビューを通じて、到達した結論です。

サブ3〜3.5を目指すなら、エボライドスピード3とカーボンシューズの両方が必要

  • ディヴィエイト(カーボン搭載):レース本番で「最高のパフォーマンス」を引き出すための武器
  • エボライドスピード3(プレート非搭載):日々のトレーニングで「基礎体力」を確実に構築するための道具

この二つは優劣の違いではなく、役割が異なるといえます。

エボライドスピード3の転がる感覚は勝手にペースが上がってしまう

エボライドスピード3の最大の特長は、ロッカー構造による「転がる感覚」です。

しかし、このレビューを通じて、この特性はメリットばかりではなく、使い方次第でトレーニング効果に大きく影響することがわかりました。

  「エボライドスピード3が勝手にペースを作ってくれている」  ケイデンス185spm ストライド1.34m  ロッカー構造が最高に気持ちいい

メリット:調子が良い時の「勝手に足が回る」感覚

エボライドスピード3の最大の魅力は、このロッカー構造による推進力です。

好調な日は、この転がりに乗るだけで自然とピッチが上がり、足が勢いよく前に進む感覚を味わえます。

具体例:12月28日の10kmTT

この日は、特に「転がり感覚」を強く感じました。

  • スタート直後は意識的にペース設定をしていたのですが、中盤以降は「エボライドスピード3が勝手にペースを作ってくれている」感覚
  • ケイデンス185spm、ストライド1.34mという高い値を、後半まで維持できたのは、このロッカー構造の力を活かしきれたからこそ
  • 最後の1km、意識的にラストスパートをかけても、脚が想像以上に反応してくれた

この感覚は、本当に爽快感があります。

「エボライドスピード3と一体化して走っている」という感覚。

おそらく、このシューズを購入した多くのランナーが、このレビュー的には「転がる感覚」を求めているのだと思います。

注意点①:「リカバリージョグのつもりが、心拍ゾーンが上がる」ワナ

リカバリージョグはシューズを使い分ける  エボライドスピード3 → ペース走・高強度練習向け  ヴェロシティ ニトロ3 → 完全疲労抜き向け

しかし、この「転がり感覚の強さ」がトレーニング効果に悪影響を及ぼす場面もあります。

それが、リカバリージョグ時の「意図しないペースアップ」です。

導入直後(10月初旬)での気づき:

購入直後、エボライドスピード3を「とにかく多用しよう」という気分で、毎日のジョグにも使っていました。

その時に起きたことが、疲労抜きのつもりで走り始めても、気づいたら心拍が高くなっていたこと。

このレビューの観点から分析すると:

  • 意図したペース:5:30/km以上(Zone 2・有酸素ベース)
  • 実際のペース:5:00~5:15/km(Zone 3・有酸素閾値)
  • 心拍:135~145bpm(リカバリー走としては高すぎる)

なぜこんなことが起きるのか?

エボライドスピード3のロッカー構造が「自動的に」ペースを上げてしまうのです。

足が軽く感じるので、「ゆっくり走ろう」と意識していても、シューズの推進力に乗ってしまい、知らず知らずのうちにペースが上がる。

これはエボライドスピード3の欠点ではなく、その特性による「宿命」とも言えます。

リカバリージョグはヴェロシティ ニトロ3を使うようになった

このレビューでの気づきを得て、私は意識的にシューズを使い分けることにしました。

  • リカバリージョグ(完全疲労抜き):ヴェロシティ ニトロ3を使用(素直な反応、ペースの自由度が高い)
  • 通常のジョグ~ペース走:エボライドスピード3を使用

この使い分けにより、エボライドスピード3の「転がり感覚」の利点を活かしながら、トレーニング効果を最適化できるようになりました。

注意点②:12月30日の発見「ペース帯の下限があるシューズ」

このレビューを進める中で、もう一つ重要な気づきを得ました。

それが「あまりにもゆっくり走ると、逆にエボライドスピード3が『ブレーキ』をかかる」という現象です。

12月30日のジョグでの体験:

この日は、完全な疲労抜きのつもりで、意識的に遅いペースを心がけていました。

ターゲット:5:45/km以上(本当にゆっくり)

しかし、実際に走ってみると、

  • 最初の1km:狙った5:50/kmで走れた
  • 2~3km:ペースを保とうとしても、エボライドスピード3が「重い」と感じ始めた
  • 4km以降:「無理やり遅く走っている」という違和感が強くなり、4:45/kmまでペースが上がってしまった

この現象をこのレビュー観点から分析してみると、以下のことに気づきました:

ロッカー構造の限界:

ロッカー構造は、「適切なスピード帯」で最も効率的に機能する設計になっているのではないだろうか。

  • 遅すぎる(5:45/km以上):ロッカーの反発を活かしきれず、むしろ足が「詰まった」感じになる
  • ちょうど良い(4:30~5:30/km):ロッカーが最適に機能し、転がり感覚が最高に気持ちいい
  • 速すぎる(3:45/km以下):プレート非搭載のため、心拍が過度に高くなり、持続困難

つまり、エボライドスピード3は私にとって、「ペース帯の守備範囲が限定されたシューズ」だったのです。

この気づきは、当初の「万能シューズ」という印象を修正するものでした。

ペース帯による適性の整理:エボライドスピード3レビューまとめ

3ヵ月間のレビュー試行錯誤を通じて、以下の適性が明らかになりました:

ペース帯推奨度理由
6:00/km以上★★ロッカーが活かされず、むしろ重く感じる。ヴェロシティ ニトロ3推奨
5:30~5:45/km★★★リカバリージョグ上限。転がりと安定性のバランスが良い
4:30~5:30/km★★★★★最適ペース帯。転がり感覚が最高に気持ちいい
4:00~4:30/km★★★★ペース走~20分走に最適。心拍は高めだが、トレーニング効果は高い
3:30~4:00/km★★高強度練習。心拍が高くなりすぎる(160bpm超)。ディヴィエイト推奨
3:30/km以下スピード練習。プレート非搭載のため使用回避

サブ4を目指すランナーには向いているが、万能ではない

3ヵ月間の詳細なレビュー分析を通じて、このシューズが本当に向いている人と、そうでない人が明確に見えてきました。

⭕️ 強くおすすめできる用途

サブ4~サブ3.5を目指すランナー(特に基礎体力が発展途上の人)

サブ4を達成するには、平均4:45/kmのペースを維持する必要があります。サブ3.5なら4:00/kmです。

エボライドスピード3が最適な理由:

  • 4:00~4:45/kmのペース帯が、このシューズの「得意領域」
  • この帯域での「自力走行」を繰り返すことで、本当の基礎体力が構築される
  • レース本番でカーボンシューズに履き替えた時の「楽さ」がより感じられ、心理的有利が生まれる

目安: 現在、レース予定が6ヶ月以上先にある段階での導入が効果的

「カーボンシューズ依存」から脱却したいランナー

既にカーボンシューズを複数持っていて、「プレートの補助に頼りすぎているんじゃないか」という自覚がある人。

エボライドスピード3を使うことで:

  • 自分がどれだけの力を持っているか、正確に把握できる
  • 「カーボンシューズのありがたみ」が初めて理解できる
  • トレーニング効果が劇的に改善される

「ポイント練習用」を探している人

週2~3回のペース走や高強度練習に専念したい層。

エボライドスピード3の強み:

  • クッション性で脚を保護しつつ、心拍を高く保てる
  • 距離走にも対応でき、ローテーションがシンプルになる
  • 耐久性が高いため、頻繁な使用に耐える

ハーフマラソン90分切り(4:15/km)を目指す人

最も適切なターゲット層。このペース帯がシューズ特性と完全に合致します。

このレビュー記事で詳しく述べたように、エボライドスピード3は4:15/kmで最高の効果を発揮します。

❌️ あまり向かない用途

「完全疲労抜き用」シューズを探している人

エボライドスピード3の「転がり特性」がジャマになります。意図せずペースが上がり、リカバリーが不完全になる可能性があります。

スピード練(3:45/km以下)重視の人

プレート非搭載のため、この帯域でのエボライドスピード3は心拍が過度に高くなります(170bpm超)。

3. シューズの「楽さ」を最優先する人

エボライドスピード3は「自力走行」が前提。楽に走りたいならカーボンシューズを。

4. 走り始め~5km走程度のジョガー

速度感覚がまだ発展途上の層には、むしろシンプルなペガサスやヴェロシティ ニトロ3の方が向いています。

5. 膝や足首に不安がある人

ロッカー構造とクッション性のバランスは優秀ですが、完全に「保護重視」ではありません。

まとめ:エボライドスピード3レビュー「万能ではなく、目的的である」理由

強くなるためのシューズとは?

購入直後の記事では「万能性」を強調しました。確かに、初期段階ではそう感じました。

しかし、3ヵ月間の詳細なレビュー分析を通じて、エボライドスピード3は実は「万能ではなく、明確な目的を持ったシューズ」だったことに気づきました。

その目的とは:

「プレート非搭載のスピード系シューズとして、4:00~5:30/kmのペース帯で、ランナーの基礎体力を最大限に引き出すこと」

つまり、「サブ3.5~4を目指すランナーの『最強の練習パートナー』である」ということです。

楽をさせてくれるシューズではなく、成長させてくれるシューズ

それがエボライドスピード3です。

もし、あなたが以下に当てはまるなら、このシューズは間違いなく、あなたのトレーニングを次のレベルへ引き上げます:

  • ハーフマラソンで90分を切りたい
  • フルマラソンでサブ4を達成したい
  • 「カーボンシューズ依存」から脱却したい
  • トレーニング効果を最大化したい

それ以外の目的なら、別のシューズを検討した方が良いかもしれません。

しかし、もし上記に当てはまるなら、このシューズはあなたの最良の相棒になるでしょう。

関連記事: 購入直後のファーストインプレッション「再確認したアシックスの魅力。エボライドスピード3を選んだワケ」

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