フォトショップは必要ない
「コーディング学習にフォトショップは必須ではない」。
この前提を説明する前に、ここで言及しているWebコーディングについてあらためてふれたいと思います。
あえて「Webデザイン」という言葉を使っていないのは、コーディング領域とデザイン領域を明確に区分しておきたいからです。
Web制作の世界では、コーディングとデザインを分業する場合もあれば、一人のクリエイターがワンストップで対応する場合もあります。フリーランスともなれば、ディレクション、進行、制作をすべて一人でこなすこともあります。
Webに関する学習方法をお伝えしていくにあたって、実践的な内容であればデザインもコーディングも同時進行的に進めていくのが正解です。
しかし、ここでは「独学・格安」を前提に「Webコーディング」のスキルを身に着けていく方法をお伝えしています。
なので、今はコーディングの話だけに徹しています。ですから画像編集ソフトを使わなくてもコーディングのスキルアップにデメリットは生じません。
リサイズ、一部画像の差し替えなら、無料のソフトで十分
そもそも、画像編集ソフトはどういった状況で必要になるのでしょうか?
Webコーディング職に就いた当初の私は、3ヶ月間試用期間にありました。
この時の経験をお話したいと思います。試用期間に与えられた業務は、既に稼働していWebサイトの改廃が大半でした。
テキストの削除、追加、パーツの改廃などhtmlとcssの書き換えだけでおこなう作業でした。これらの作業では画像編集ソフトを使用する機会は一切ありません。
そんな中でもたまにですが、ページ内で使用している画像の差し替えという依頼が入ってくることもありました。「リサイズをかけるだけ、使用されている画像の一部を差し替える」といった作業でしたが、試用期間中の私には、Photoshopのアカウントは与えられておらず、上司に相談しました。
「テキストの加工がないなら、無料のソフトで修正できるでしょ?」
早速ググって無料で使える画像加工編集ソフトをいくつか探し実際に使ってみました。
「Pixlr E」や「Photopea」は必要な基本的な機能が搭載されていて無料版でも十分使えます。レイヤー機能も付いている点では、他の無料ソフトにはないメリットです。
私はふだん「Pixlr E」を使っています。画像のトリミング、リサイズであれば、問題なく操作できます。ツールバーのメニューはフォトショップのものと近いものが用意されており、デフォルトで設定されているフォントが限られていますが、テキストの挿入も問題ありません。(フォントについては、ローカルフォントを追加することもできるようです)
フォトショップ経験者の方でも、比較的スムーズに使える「Pixlr E」ですが、画像加工ソフトを使うのが初めてという方には、「Pixlr E」の簡易版「Pixlr X」もおすすめです。
無料の画像編集ソフトといえば「GIMP」が有名ですが、こちらはあまりおすすめできません。「Photoshopと同等の機能が使えて、しかも無料」というのは一見魅力的ですが、使いこなすには時間が必要です。
私は一度ソフトを開いて、使用するのをその場で止めました。GIMPを使うよりも、月額2,728円の出費を惜しまないで、最初からPhotoshopの操作に慣れていったほうが近道です。


ページデザイン、バナー作成にはAdobe Photoshopが必要
無料の画像編集ソフトでは物足りなくなってきてから、Photoshopを使い始めるという方法もあります。
Photoshopはページデザインはもちろん、ページ内の各パーツの作成やWebサイトで使用される広告バナーを作成する際にかかせないソフトです。
どの段階で使い始めるかは本人次第ですので、早速購入してみるのもありです。いろいろと欲張り過ぎて、全然使いこなせていない、学習する時間が取れないのであれば、月額の課金を停止して、余裕ができれば再開するという方法もありです。
まとめ
- コーディング模写など、コーディング学習に集中している際は、画像編集ソフトは必ずしも必要ない。
- テキストの加工がなければ、無料の画像編集ソフトでも対応可能。基本的な操作を学ぶことができる。「Pixlrエディター」「Photopea」「Fotor」などがおすすめ。
- 「Photoshopと同等の機能が使えて、しかも無料」といわれる「GIMP」の導入は一長一短。月額980円の出費を惜しまないで、Photoshopに慣れたほうがベター。
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