最近は、厚底+カーボンプレートのシューズが注目を集めていますが、ランニングにおいて本当に大事なのは、「走りの土台」だとつくづく感じています。
今回紹介するプーマ ベロシティニトロ3は、“走りの基礎力”を高めてくれる一足として、最近私が愛用している一足です。
普段のジョグやLSD、フォーム改善、故障予防──すべての土台になるような、信頼できるトレーナーのような存在です。
実際に履いて走った実体験をもとに、このシューズの魅力と機能性を詳しくレビューします。
クッション性と安定感が絶妙なバランス
ベロシティニトロ3を初めて履いた時、柔らかさと安定感の両立を感じました。
ふわっとした着地感がありながら、グラつきやブレが少ない。まさに、「体幹で走るフォーム」へ自然と導いてくれる構造です。
足全体をしっかりホールドしてくれるアッパーのおかげで、無理にペースを上げる必要がなく、リラックスしたフォームで長く走り続けることができるのもポイントです。
【注目のスペック】プーマ ベロシティニトロ3の性能を解説
NITRO™ フォーム:信頼の“多競技対応”クッション素材
このモデルに搭載されているのは、プーマが開発した独自の窒素ガス入りフォーム「NITRO™ フォーム」。
ランニングシューズはもちろん陸上競技の短距離スパイク、ハンドボールシューズなどにも採用されてきた実績のある素材です。
・柔らかいのにしっかり反発し
・長時間でも疲れにくい
ジョグ〜中距離のランニングに最適なバランスに仕上がっています。
PUMAGRIP アウトソール:800kmの耐久性
アウトソールには、プーマ独自の高耐久ラバー「PUMAGRIP」を使用。
800kmの耐久性があるとされており、コストパフォーマンスにも非常に優れています。
ドライもウェットも関係なく、安定してグリップしてくれるので、路面を選ばず安心して使えるのも魅力です。
エンジニアードメッシュアッパー:軽さとフィット感の極み
アッパーは通気性の高いエンジニアードメッシュ。足にぴったりと沿い、靴擦れやブレも起きにくく、筆者としては「今まで履いた中で一番好き」と言えるフィット感です。
足の動きを妨げず、軽やかにフィットする感覚は、一度体験するとやみつきになります。
スペックまとめ
項目 | 内容 |
重量 | 約264g(27cm) |
ドロップ | 8mm |
ミッドソール素材 | NITRO™ フォーム |
アウトソール | PUMAGRIP(高耐久ラバー) |
アッパー素材 | エンジニアードメッシュ |
プロネーション | ニュートラル |
ベロシティニトロ3がくれた“走りの変化”
このシューズを履いてから、自然とフォーム・ピッチ・ストライドを意識するようになりました。
以前は厚底の推進力に頼って、がむしゃらに走るだけで、フォームや走り方は完全に無視。結果、故障を繰り返していました。
しかしベロシティニトロ3は、“雑な走り”ではうまく進まない構造になっています。だからこそ、自分の体の使い方や姿勢に敏感になり、
結果として、走行距離も自然と伸び、ケガのリスクも減ってきました。
“非厚底”はトレーニングラインアップに入れるべき
ここで一つ、ランナーに強く伝えたいのは:
▶ 「非厚底シューズは、マストアイテムです。」
厚底ばかりで走っていると、“自分の脚力だけでどれくらい走れるのか”という基準(ベースライン)が見えにくくなります。
ベースラインが見えなくなると、自分の課題も曖昧になってしまう。
どこを強化するべきか、何を改善すれば伸びるのかがわからなくなってしまうんです。
その点、ベロシティニトロ3のような非厚底モデルは、脚力やフォームの精度が“そのまま”走りに現れます。
だからこそ、自分の本来の走力としっかり向き合える、貴重なトレーニングパートナーなのです。
他のシューズとの使い分け(筆者の場合)
用途 | シューズ |
スピード走・ビルドアップ走 | アディゼロ ボストン12![]() |
レースペース確認・スピード持久系 | プーマ ディヴィエイトニトロ3![]() |
ジョグ・LSD・フォーム調整・リカバリー | プーマ ベロシティニトロ3![]() |
走力を高めたいなら、“厚底で速く走る”だけでなく、“非厚底で正しく走る”ことも欠かせません。
このバランスが整ったとき、レースでのパフォーマンスも確実に向上していくでしょう。
まとめ:速くなるために、あえて“地味な一足”を選ぶという選択
プーマ ベロシティニトロ3は、派手なスペックや記録を狙うシューズではありません。
でも、確実に“速くなるために必要な要素”が詰まった一足です。
•脚を使って走らないと進まない
•自分のフォームや姿勢と向き合える
これは、“走りの原点”を思い出させてくれるシューズです。
初心者~中級者の方で、フォームを見直したい人、故障に悩んでいる人、走力の土台を作りたい人には、自信をもっておすすめします。
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