Garmin達成率12%!? トレッドミルでのスピード練習を正しく記録する方法

トレッドミル×Garminの落とし穴 スプリント練習の誤差を解消! ランニング・トレーニング
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はじめに:屋内ランナーの悩み、「Garminがうまく動かない…」

トレッドミルの記録データ画面

最近は気温の上昇やスケジュールの都合で、屋内トレーニングの比重が高まってきました。

特にスピード練習やインターバルでは、天候や交通に左右されないトレッドミルはとても便利な存在です。

私はトレッドミルを筋トレとセットで取り入れ、2年前から月曜から木曜まで定期的に走っています。

そんな中、以前からずっと気になっていたのが、Garminの「スプリント走」での記録誤差の問題でした。

Garminのコーチプランに組み込まれている「スプリント走」を行う機会が度々あります。

しっかりと走ったつもりだったのに、Garminが出した結果はまさかの…

「達成率 12%」

ほとんど失敗扱いの数字に、正直がっかりしました。

走った本人としては、限界近くまで追い込んだ練習だったにもかかわらず、Garmin上では「なんとなく流したジョグ」のような評価なのでしょう。

練習の意味すら疑いたくなるような、そんなギャップを感じた瞬間でした。

 

Garminがトレッドミルで誤差を出す仕組み

そもそもなぜGarminは、トレッドミルだと正しく計測できないのでしょうか?

その理由は、GPSが使えない屋内では、Garminは腕の動きだけで距離やスピードを推定しているからです。

これは「加速度センサー(ジャイロ)」と呼ばれる仕組みで、腕の振りのリズムや幅から距離を計算しています。

加速度センサーのイメージ図出典:https://www.garmin.co.jp/

したがって、以下のような状況では、精度が大きく落ちる傾向にあります。

  • スピードを頻繁に変える(インターバルやスプリント)
  • 腕の振りが小さい(スマホや手すりを持っている)
  • フォームの変化が大きい(疲労や傾斜変化など)

つまり、Garminは実際のスピードを直接見ていないということです。

 

なぜあえてトレッドミルで走るのか?

私は基本的にジムでのトレーニングを軸にしており、トレッドミルでのランニングはその一環です。あえてトレッドミルを選んでいるのには、いくつかの理由があります。

トレッドミル走行シーン

① ランニングフォームの矯正と姿勢の調整

トレッドミルは、常に一定速度で動くベルトの上を走るため、フォームや重心のブレに気づきやすい特徴があります。

特に鏡が正面にある環境では、自分の姿勢を客観的にチェックでき、効率的なフォームに修正するには理想的な環境です。

私は普段から「いかに無駄なく、長く速く走れるか」という点を重視しており、フォーム改善の場としてトレッドミルを活用しています。

 

② 心肺機能の強化を狙ったスピード練習

スピードランのシーン

限界ギリギリのスピード練習(例えば20km/h設定での疾走)を正確な時間・距離で管理できる点も、トレッドミルの魅力です。

屋外では道路状況や信号、GPSの誤差などが気になりますが、トレッドミルなら完全にコントロールされた環境下で、心肺にしっかり負荷をかけることができます。

特にスプリント系やVO2Max狙いのインターバルでは、ベストなパートナーと言えるでしょう。

 

③ 筋トレとセットで効率的にトレーニングできる

ウェイトトレーニング

ジムではウェイトトレーニングとランニングを1セッション内に組み合わせています。

筋トレの後にそのままトレッドミルへ移動できるので、時間効率も高く、トレーニング全体の流れがスムーズです。

上半身の筋トレ後に有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼効率や心拍への刺激も最適化されています。

 

実際のスプリント練習:ラン15秒×7本

今回私が取り組んだのは、Garminコーチプランに基づくスプリント練習。具体的には以下の内容でした

ランニングデータ(3)

  • ラン15秒+レスト180秒(3分)×6本
  • トレッドミルの速度は20km/hで設定(最大限)
  • 勾配は0%

ラン15秒とはいえ、20km/hで6本のランはかなりの高強度です。

外でこのスピードを出すには、安全性も考慮しなければなりませんが、トレッドミルならそれが可能です。

ただし、ここに思わぬ落とし穴がありました。

Garminの記録を見ると、ランのペースは4:14〜4:40/kmあたりで表示されており、本来の2:40/km(20km/h相当)にはまったく届いていません

その結果、トレーニング達成率はたったの12%。これには正直、面食らいました。

 

心拍数は低め、でも主観的にはきつかった

さらに、記録を振り返ってみると、平均心拍数は122と低めに出ています。

ランニングデータ(2)

これは、ランが15秒と短いため心拍が上がりきらなかったのと、長めのレスト(3分)の間に十分に回復できていたためでしょう。

しかし、実際の体感としては、1本1本がかなりハードで、息も絶え絶えになるレベルでした。

終わった後には「今日は走ったぞ!」という手応えがありましたし、目的通りのトレーニングができたという実感もありました。

それなのにGarminの分析では、

  • 有酸素トレーニング効果:2.6
  • 無酸素トレーニング効果:1.3
  • トレーニングステータス:アンプロダクティブのまま

と、評価が非常に控えめ。せめて達成率が50%くらい出てくれれば…と思わずにはいられませんでした。

 

トレッドミルと屋外ランの違い:同じ「走る」でもここが違う

Garminの記録精度に悩まされるのはもちろんですが、そもそもトレッドミルと屋外では走り方そのものが微妙に異なります

これを意識しておくだけでも、トレーニングの意味づけや負荷の解釈が変わってきます。

以下は、私自身が感じている両者の主な違いです

 

① 地面が動く or 自分が動く

トレッドミルは「地面が動く」トレッドミルはベルトが後ろに動くことで相対的に「走る」動作になります。

 

屋外ランは「自分が動く」

対して屋外では、自分の脚で地面を蹴って前に進む必要があります。

この違いは特に地面反力の使い方(脚の蹴り)やフォームの癖に影響します。

トレッドミルではストライドが短くなりがちで、ピッチ(回転数)が多くなる傾向があります。

 

② 風の抵抗がない

屋外ではスピードを上げるほど空気抵抗の影響を受けます。トレッドミルはそれがゼロなので、同じ速度でも屋外の方がやや負荷が高いとも言われています。

→ トレッドミルで屋外と同等の負荷を得たいなら、勾配を1%前後に設定するのが一般的なアドバイスです。

 

③ 地形・路面の変化がない

トレッドミル走行面のアップ

トレッドミルは基本的に「常に平ら」で、ペースを一定に保ちやすいのがメリットです。

一方、屋外では信号、坂道、路面の凹凸、風などの影響で自然と緩急が生まれます

トレッドミルでのインターバルは一定負荷の精密な刺激を狙いたいときに最適。

屋外では変化耐性や応用力を鍛えるのに向いています。

 

トレッドミルは「練習の実験室」

こうして見ると、トレッドミルは屋外ランとは「別物」と考えて使い分けるのが賢いやり方です。

  • 一定のペース・時間・傾斜で刺激を与える
  • 外ではできない速度や距離にチャレンジする
  • フォームや心拍数のモニタリングに集中する

トレッドミルはまるでランナーのための実験室のような存在。

だからこそ、Garminなどの計測値に振り回されすぎず、「何を目的に」「何を感じたか」を大切にすべきだと感じます。

 

トレッドミル練習の記録精度を上げるには?

こうした誤差にどう対応するか。現時点では、私は「記録の補正はせず、そのまま残す」スタンスです。

インターバル構成だと、Garmin Connectで一部だけ距離やペースを修正するのが難しいからです。

ですが、今後に向けていくつかの改善策や工夫も考えています。

 

ChatGPTから得たアドバイス

私はChatGPTに練習の内容とGarminの誤差について相談してみました。

すると、

  • トレッドミルで目標速度を超えられない場合、勾配を加えることで相対的な負荷を上げる
  • 例:20km/h+勾配1.5〜2% 実質21〜22km/h相当
  • 記録ではなく「運動強度・感覚」を軸に評価する方がよい

という具体的なアドバイスをもらいました。

実際、トレッドミルの上限が20km/hであっても、勾配を加えることで同等かそれ以上の負荷をかけることは可能です。

これは、単に記録のためではなく、筋力面や心肺面の刺激を意図的に強める上でも有効だと感じました。

次回はこの方法を試して、Garminの記録と実感が少しでも近づくかを検証したいと思っています。

 

 

「記録」と「実感」、どちらを信じるべき?

Garminを使っていると、数字に一喜一憂しがちです。

VO2Maxが下がった、ステータスが「非生産的」と出た、達成率が低すぎる……。

でも、今回のように「記録は冴えないけど、実際にはいい練習ができた」というケースもあります。

特にトレッドミル練習は、GPSを使えない以上、数値の信頼性が落ちる前提で付き合う必要があります。

Garminはあくまで補助ツール。

自分の身体の声や感覚を大切にしながらトレーニングを続けることが、本当の成長につながると感じました。

 

まとめ:Garminとトレッドミル、誤差はあるけど使いよう

Garminがうまく記録できないからといって、トレーニングそのものが無意味になるわけではありません。

  • 屋内での誤差は仕組みによるものと理解する
  • 必要に応じて勾配を使って負荷を調整
  • 記録のズレにはこだわりすぎず、実感やフォーム、疲労度などの「感覚」を大事にする

それでも気になる人は、外部センサー(フットポッドなど)を導入するのも一つの選択肢です。

そして、もし悩んだら、ChatGPTのようなAIに相談するという手もあります

トレーニングの目的や改善点を客観的に整理してくれる存在があると、日々の練習がぐっと意味あるものになります。

 

次回に向けて

次は、トレッドミルの傾斜を1.5%に設定して、疾走の負荷をさらに上げてみる予定です。

Garminの表示がどうなるか、そして自分のフィーリングがどう変わるか、試してみたいと思います。

Garminと正しく付き合いながら、自分の走りを高めていく。そのための試行錯誤を、これからも続けていきたいと思います。

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