ディヴィエイト ピュア ニトロってどんなシューズ?
ディヴィエイトシリーズ初のノンプレートモデル。プレートを「抜いた」意味をスペックから解剖します。
同じニトロシリーズで何が違うのか?
ヴェロシティ ニトロ4の実走データ(5/17・12km・気温31℃)とプロピオ ニトロで出た接地時間の左右差(以下:GCT差)−0.58msをもとに、上位シリーズと普及版の違いをデータで解説します。
実際に購入して走ってみら?
Runmetrixデータでヴェロシティ ニトロ4との違いを検証します。(6月下旬追記予定)
- スペック解剖|ディヴィエイトからプレートを「抜いた」本質的な価値とは?
- 【追記:2026年6月12日】到着レビュー 開封・試着・3足比較で分かったこと
- 【実走前考察】データから読む「ディヴィエイト ピュア ニトロ」が向く人・向かない人
- 【6月下旬追記予定】ガチ検証!ヴェロシティ ニトロ4との違いはデータに出たか?
- 743km走破のディヴィエイトニトロ3が限界に。大本命の3択を白紙に戻した「ディヴィエイト ピュア ニトロ」の衝撃
- 【データ検証①】ヴェロシティ ニトロ4で浮き彫りになった「キロ5分半の壁」
- 【データ検証②】Propio Nitroが証明した「ノンプレートこそ接地の質を磨ける」という事実
- 結論|私の最新シューズローテ。データ主義で選んだら「ほぼPUMA」になった理由
- この記事で使ったアイテム
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スペック解剖|ディヴィエイトからプレートを「抜いた」本質的な価値とは?
まずスペックを整理します。
| 項目 | ディヴィエイト ピュア ニトロ |
|---|---|
| 価格 | 19,800円(税込) |
| 重量 | 約220g(27.0cm) |
| スタックハイト | 38mm(かかと)/ 30mm(前足部) |
| ドロップ | 8mm |
| プレート | なし(ディヴィエイトシリーズ初) |
| ミッドソール | NitroFoam |
| アウトソール | PUMAGRIP |
ディヴィエイト ニトロ4との比較で約30g軽量化。
プレートがない分、NitroFoamの反発が直接足に返ってくる設計です。
ここで重要なのが「プレートがない」意味です。
カーボンプレートは接地のタイミングをアシストし、推進力を補助します。
フォームが多少ズレていても、プレートがある程度カバーしてくれる。
一方でプレートがないシューズは、接地の質がそのままNitroFoamの反発効率に直結します。
「的確に乗り込めば反発が返る。ズレれば逃げる」という素直な特性です。
PUMAのラインアップではディヴィエイトシリーズがヴェロシティシリーズの上位に位置します。
同じNitroFoamという素材名でも、配合・密度・設計が異なるはずです。
プレートなしでディヴィエイトシリーズのNitroFoamを体感できる——それがピュア ニトロの本質的な価値だと考えています。
【追記:2026年6月12日】到着レビュー 開封・試着・3足比較で分かったこと
ディヴィエイト ピュア ニトロが届きました。
走る前に、見た目と試着で分かることを記録しておきます。
開封・外観:シンプルで潔いデザイン

手に取った第一印象は「軽い」でした。
220gという数値は知っていましたが、持った瞬間に体感として分かる軽さです。
ヴェロシティ ニトロ4、ディヴィエイト ニトロ3と並べて持ち比べると、その差は一目瞭然でした。
デザインはホワイト×ブラック×レッドのシンプルな配色です。
派手さはありませんが、清潔感があってどんなウェアにも合わせやすい印象です。
アッパーは細かいメッシュ素材で、触った感じは薄くて柔らかい。
側面から見たロッカー構造

側面から見ると、ピュア ニトロの設計思想がより鮮明に伝わります。
かかとからつま先にかけて、なめらかな弧を描くロッカー構造。
カーボンプレートモデルのような攻撃的なシルエットではなく、柔らかく自然な曲線です。
「速く走るためのシューズ」というよりも「自然に前に転がるシューズ」という印象を受けます。
ミッドソールの厚みは均一に近く、かかとからつま先にかけて急激な傾斜がありません。
ドロップ8mmという数値通り、ナチュラルな走りを促す設計です。
アウトソールのレッドがかかととつま先にアクセントとして入っています。
側面から見るとこのレッドがロッカーの弧のラインを際立たせていて、「転がるように前に進む」というシューズの動きを視覚的に表現しているようです。
3足比較:シルエットで分かるピュア ニトロ設計思想

3足を横に並べると、ピュア ニトロの特徴がはっきり見えます。
3足の中で最もシャープでスリムなシルエットです。
ミッドソールの造形が複雑なディヴィエイト ニトロ3(写真中)、ボリューム感のあるヴェロシティ ニトロ4(写真下)と比べて、ピュア ニトロ(写真上)は余計な装飾がありません。
ロッカー形状の違いもこの写真から読み取れます。
3足それぞれ異なる曲線を描いており、設計思想の違いがシルエットに出ています。
アウトソール比較:「ひょうたん型」でないという構造的な違い

この写真が今回の到着レビューで最も伝えたいカットです。
注目すべきは真ん中のくびれです。
ディヴィエイト ニトロ3(写真左)は典型的なひょうたん型で、土踏まず部分が大きくくぼんでいます。
ヴェロシティ ニトロ4(写真右)も同様です。
一方ピュア ニトロ(写真中)はつま先からかかとにかけてほぼ平行に近い形状で、くびれがほとんどありません。
接地面積が広い設計は、安定感と推進力の両立を狙ったものだと捉えています。
エボライドスピード3との意外な共通点

さらに興味深い発見がありました。エボライドスピード3(写真左)のアウトソールと並べると、ピュア ニトロとの形状の共通点が見えてきます。
| シューズ | アウトソール形状 | 接地面積 |
|---|---|---|
| ディヴィエイト ニトロ3 | ひょうたん型(くびれあり) | 小さめ |
| ヴェロシティ ニトロ4 | ひょうたん型(くびれあり) | 小さめ |
| ディヴィエイト ピュア ニトロ | 平行に近い(くびれなし) | 広い |
| エボライドスピード3 | 平行に近い(穴あき構造) | 広い |
Runmetrixのデータでエボライドスピード3が安定した横方向衝撃差(+13.42)を示していたことは、このアウトソール形状と無関係ではないかもしれません。
同じ形状を持つピュア ニトロに対しても、似た特性が出る可能性があります。実走データで検証します。
試着レビュー:想定より「タイト」な第一印象
足を入れた瞬間の印象は「思ったよりタイト」でした。
アッパーが薄いメッシュのわりに、足全体を包み込むホールド感があります。
ヴェロシティ ニトロ4のゆったりしたフィット感とは対照的です。
かかとのカップもしっかりしていて、足がシューズの中で動く感覚がありません。
サイズ感は普段通りで問題ありませんでした(足幅が広い人は試着を推奨します)。
室内で軽くジャンプしてみると、NitroFoamの反発を明確に感じました。ヴェロシティ ニトロ4より弾む感覚です。「プレートがなくてもこれだけ反発があるのか」という印象で、上位シリーズのNitroFoamの違いを手元で確認できました。
実走前の期待値
開封・試着で感じたことをまとめます。
| 項目 | 印象 |
|---|---|
| 軽さ | 持った瞬間に分かる。3足中で最軽量 |
| アウトソール形状 | 平行に近い。エボライドスピード3と共通 |
| ホールド感 | タイト。ヴェロシティ ニトロ4より上位の設計 |
| 反発感(室内ジャンプ) | 上位NitroFoamの違いを体感 |
| ロッカー構造 | 側面から見ると自然な弧。転がる感覚に期待 |
ヴェロシティ ニトロ4で出ていた「5:30の壁」がピュア ニトロで消えるかどうか。エボライドスピード3との横方向衝撃差の比較データはどう出るか。実走Runmetrixデータで検証します。
【実走前考察】データから読む「ディヴィエイト ピュア ニトロ」が向く人・向かない人
※実走前のレビューですので、現時点では予測として書きます。
◎ディヴィエイト ピュア ニトロが向いている人
ミッドフットからフォアフットへの移行を意識しているランナーに可能性があるシューズです。
プレートの補助がない分、接地のズレがダイレクトにフォームに返ってきます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、それが改善のフィードバックになります。
テンポ走・定点計測用のデイリートレーナーを探している人にも合います。
毎回同じコース・同じ条件で走るときに、フォームの変化を素直に拾えるシューズです。
ヴェロシティ ニトロ4を使っていて「もう少し速いペースでも使いたい」と感じている人にとっては、上位シリーズのNitroFoamを試す機会になります。
△ディヴィエイト ピュア ニトロが向いていない人
ヒールストライクがまだ強いランナーには現時点では早いかもしれません。
プレートがない分、接地の質がそのままNitroFoamの反発効率に影響します。
レースシューズとして使いたい人には、カーボンプレートモデルを選ぶ方が現実的です。
ディヴィエイト ピュア ニトロは「速く走るためのシューズ」というよりも「速く走れるフォームを作るシューズ」というポジションだと捉えています。
【6月下旬追記予定】ガチ検証!ヴェロシティ ニトロ4との違いはデータに出たか?

現在Runmetrixでの計測走行を準備中です。 6月下旬を目処に以下のデータを追記します。
ファーストインプレッション
・履いた瞬間の感覚
・ヴェロシティ ニトロ4との違い
・ロッカー構造・アッパー・ソールの印象
実走条件
・距離:〇km
・ペース:〇:〇〇/km
・気温:〇℃
・環境:屋外 or トレッドミル
Runmetrixデータ
| 指標 | ディヴィエイト ピュア ニトロ | ヴェロシティ ニトロ4 |
|---|---|---|
| GCT差avg | — | −2.08ms |
| GCT avg | — | 263.5ms |
| 横衝撃差 | — | +20.70 |
| 上下動 | — | 7.96cm |
Runmetrixで挑む3つの仮説検証(GCT・横衝撃・5:30の壁)
仮説①:GCT avgはヴェロシティより短くなるか
仮説②:横衝撃差はヴェロシティより改善されるか
仮説③:5:30の壁は消えるか
743km走破のディヴィエイトニトロ3が限界に。大本命の3択を白紙に戻した「ディヴィエイト ピュア ニトロ」の衝撃
ディヴィエイト ニトロ3の走行距離がそろそろ限界に近づいてきました。

743kmを走り込んだシューズです。
NitroFoamの反発感はまだ残っていますが、アウトソールの減りを見ると買い替えのタイミングが近いことは分かっていました。
次の一足の候補を絞り始めていました。
この3択で考えていたところに、ディヴィエイト ピュア ニトロが発表されました。

ディヴィエイトシリーズ初のノンプレートモデル。
価格19,800円・重量約220g・スタック38mm。
発表内容を見た瞬間に「候補をイチから考え直す必要がある」と思いました。
あくまで個人的な見方ですが、この発表には時代の流れも感じています。
ここ数年のランニングシューズのトレンドは厚底カーボンプレート一辺倒でした。
各ブランドがカーボンプレートモデルをレース用・練習用問わず投入し続けてきた流れがあります。
その中でアディオスEVO SLがカーボンプレートなし・軽量・シンプルな設計でランナーだけでなくファッションアイテムとしても注目を集めました。
私自身も練習では極力カーボンプレート入りのシューズを使いたくないという考えがあり、PUMAのラインアップにそのポジションに当てはまるモデルがなかったため、アディオスEVO SLを候補に入れていました。
「PUMAがようやくそこを埋めてきた」というのが第一印象です。
【データ検証①】ヴェロシティ ニトロ4で浮き彫りになった「キロ5分半の壁」
私が日常的にジョグ・リカバリーランで使っているヴェロシティ ニトロ4に、興味深いデータがあります。
5月17日、気温31℃の屋外で12kmを走ったときのRunmetrixデータです。

※Runmetrix(カシオ モーションセンサー)は、シューズ別のGCT差・上下動・横方向衝撃差をラップ単位で比較できる計測ツールです。
ペース帯別の変化:
| ペース帯 | GCT差avg | GCT avg | 横衝撃差 | 上下動 |
|---|---|---|---|---|
| 5:30〜6:13(遅め) | −3.50ms | 265ms | +18.00 | 7.68cm |
| 5:21〜5:43(標準) | −1.40ms | 262ms | +21.24 | 8.02cm |
5:30/kmを超えると横衝撃差が+21.24まで上昇し、上下動も8cmを超えます。
「ヴェロシティ ニトロ4は5:30/kmあたりまでしか使えない」という感覚はデータ通りでした。
さらに距離による変化も出ています。
| 区間 | GCT差avg | 上下動avg |
|---|---|---|
| 1〜4km | −4.00ms | 7.61cm |
| 5〜8km | −1.50ms | 8.18cm |
| 9〜12km | −0.75ms | 8.10cm |
GCT差は走るほど改善(−4.00ms→−0.75ms)しますが、上下動は5km以降で悪化します。
乗り込み意識は距離とともに定着していくものの、クッションの厚さが重心の安定性に影響している可能性があります。
シューズ別に並べると、この傾向がより鮮明になります。
| シューズ | ペース | GCT差avg | GCT avg | 横衝撃差 | 上下動 |
|---|---|---|---|---|---|
| VelocityNitro4 | 5:39 | −2.08ms | 263.5ms | +20.70 | 7.96cm |
| EvoRideSpeed3 | 5:26 | −1.60ms | 243.6ms | +13.42 | 7.16cm |
| DeviateNitro3 | 5:13 | +4.07ms | — | +16.64 | 8.11cm |
| PropioNitro | 5:10 | −0.58ms | — | +12.03 | 6.89cm |
注目すべきはGCT avgの差です。
ヴェロシティ ニトロ4(263ms)はEvoRideSpeed3(243ms)より20ms長く、ミッドフット中央でじっくり接地する特性が出ています。
一方プロピオ ニトロはノンプレートで最速ペースにもかかわらず横衝撃差・上下動ともに最良値を示しています。
「ノンプレートのシューズで速いペースを走る方が、接地の質が維持しやすい」というのが、このデータが示す結論です。
【データ検証②】Propio Nitroが証明した「ノンプレートこそ接地の質を磨ける」という事実

もう一点、データを出しておきます。
今年プロピオ ニトロ(PUMAのノンプレート薄底)でテンポ走をしたときのGCT差は−0.58msでした。
今年計測した中で最良の値です。
| シューズ | GCT差 | 上下動 | 横衝撃差 |
|---|---|---|---|
| PropioNitro(ノンプレート薄底) | −0.58ms | 6.89cm | +12.03 |
| VelocityNitro4(ノンプレート厚底) | −2.08ms | 7.96cm | +20.70 |
プロピオ ニトロは薄底でクッションが少ない分、接地の甘さがそのままデータに出ます。
ごまかしが効かないシューズです。だからこそ、正確に乗り込めたときの数値は鮮明に出る。
「乗り込み意識があるランナーほどノンプレートが機能する」という結論は、このデータから出てきました。
ディヴィエイト ピュア ニトロはノンプレートで38mmスタックのNitroFoam搭載です。
プロピオ ニトロより長い距離で使えて、ヴェロシティ ニトロ4よりフォームの質が問われる。
そういう立ち位置のシューズだと読んでいます。
結論|私の最新シューズローテ。データ主義で選んだら「ほぼPUMA」になった理由
現在のシューズローテーションです。





| ブランド | シューズ | 役割 |
|---|---|---|
| アディダス | アディゼロ ボストン13 | レース用(ハーフマラソン) |
| プーマ | ヴェロシティ ニトロ 4 | ジョグ・リカバリーラン |
| アシックス | エボライドスピード3 | デイリートレーニング |
| プーマ | プロピオ ニトロ | フォーム改善・薄底感覚 |
| プーマ | ディヴィエイト ニトロ 3 | レース用(フルマラソン) |
| プーマ | ディヴィエイト ピュア ニトロ | 検討中 |
こうして並べると、フォーム改善の主軸はプーマのニトロシリーズになっています。
アディゼロ ボストン13(アディダス)とエボライドスピード3(アシックス)を除けば、自然とプーマに集まっていました。
意識してそうなったわけではありません。
フォーム改善を進める中で「このシューズで数値が出た」という体験が積み重なった結果です。
データが示すシューズ選びをしていたら、気づけばニトロシリーズのコレクターになっていた——というのが正直なところです。
ピュア ニトロが加われば「ジョグはヴェロシティ、フォーム改善はピュア ニトロ」という役割分担も想定できます。
同じノンプレートでもシリーズの違いがランニングフォームにどう影響するか。
Runmetrixのデータで検証していきます。
この記事で使ったアイテム
PUMA プロピオニトロ: ノンプレート薄底でフォームの正確性を磨くシューズ。今年最良のGCT差−0.58msを記録した一足です。ディヴィエイト ピュア ニトロへの移行前に接地感覚を養うのにも有効です。
PUMA ヴェロシティ ニトロ 4: ジョグ・リカバリーラン専用として使用中。5:30/kmを上限としたデータが、ノンプレートモデルとの接地特性の違いを実証してくれたシューズです。
ASICS EvoRide Speed3: デイリートレーニング用として現役。シューズ別比較データで横衝撃差+13.42・上下動7.16cmという安定した数値を示したシューズです。
カシオ モーションセンサー(Runmetrix): シューズ別のGCT差・上下動・横方向衝撃差をラップ単位で比較できる計測ツール。「向いているシューズ・向いていないシューズ」をデータで判断する基盤になっています。
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