アディゼロ ボストン13 レビュー|12から何が進化したかRunmetrixデータで解説

ボストン12と13、どっちが正解?実装データで徹底検証 ランニング・トレーニング
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この記事で分かること

アディゼロ ボストン13を実際に走って計測したRunmetrixデータをもとに、前作12から何が進化したかを数値で解説します。「12から乗り換える価値はあるか」という問いに、ユーザー目線で正直に答えます。

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ボストン13は「12の弱点」をピンポイントでクリアした正常進化

結論から書きます。

ボストン13は「12の弱点をピンポイントで直したシューズ」です。

ボストン12を使い込んできた私が感じていた不満は2つでした。

アッパーのホールド感が緩くてグラグラすること、そしてペースを上げたときに横ブレが増えて安定感が崩れることです。

ボストン13はこの2点を直してきました。Runmetrixのデータがその証拠を出しています。

ボストン12から13、ここが変わった

項目ボストン12ボストン13変化
アッパーメッシュ(やや緩め)タイト仕上げホールド感が大幅向上
ロッカー構造標準強化前への転がり感が増加
ミッドソールLightstrike ProLightstrike Pro(再設計)自然な推進力に改善

ボストン12はどんなシューズだったか

10km走の自己ベストはボストン12で更新

ボストン12はLightstrike ProとENERGY RODSを組み合わせた厚底シューズです。

クッション性と反発力のバランスが取れていて、初めて厚底に挑戦するランナーにも扱いやすい設計でした。

ただし2つの弱点がありました。

メッシュアッパーのホールド感がやや緩く、足がシューズの中で遊ぶ感覚があったことと、ペースを上げたときに左右方向衝撃が増加して横ブレが大きくなりやすかった点です。

悪いシューズではないが、何か物足りない」という印象のまま使い続けていたのが正直なところです。

ボストン13はこの2点を明確に改善しました。

アッパーのタイト化でホールド感が上がり、ロッカー構造の強化で転がり感が増しています。

そしてRunmetrixのデータが示す通り、ペースを上げても横ブレを抑える安定感が加わりました。

乗り換える価値はあるか:

ボストン12に不満がなければ急ぐ必要はありません。

ただ「もう少し速く走りたい」「レースで使いたい」「ペースを上げたときの安定感がほしい」という目標があるなら、乗り換える価値は十分にあります。

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ファーストインプレッション|足を入れた瞬間に感じた3つの激変ポイント

購入後すぐにトレッドミルでテストランを行いました。

走行条件
  • 1回目:6km・6:40/km・トレッドミル・傾斜1.5%
  • 2回目:1km・5:30/km・トレッドミル・傾斜1.5%

ロッカー構造が強化:つま先に荷重した瞬間、勝手に足が転がる

ボストン12とボストン13の真横画像
ボストン13(写真上)とボストン12(写真下)の比較。見た目には使いこなしたボストン12のほうがロッカー構造が強いが履いたときの印象はボストン13のほうが圧倒的に強い。前に転がる感覚もわかりやすいぐらいハッキリとつかめます。

ボストン13を履いた瞬間、ボストン12と比べてロッカー構造が明らかに強く感じられました。

つま先に荷重をかけると自然と足が転がる。

「足が勝手に前に出る」という感覚が、走り始めてすぐに分かります。

ボストン12を長く使い込んでいる影響もあるかもしれませんが、それを差し引いても転がり感の違いは明確です。

ボストン12で「なんとなくもたつく感じがする」と感じていた人は、13に替えた瞬間に違いが分かると思います。

アッパーがタイトに:12の「遊び」を解消した抜群の一体感

ボストン12とボストン13のアッパー画像
「前モデルと比較して、足の甲周りのタッチをより快適に調整」と公式サイトにあるとおり、前作12よりもアッパーがタイトめに仕上がっています。

ボストン12のメッシュアッパーはやや緩く、走っているときにグラグラする感覚がありました。

サイズは合っているはずなのに、どこか「足がシューズの中で遊んでいる」印象でした。

ボストン13はアッパー全体でかかとまで一体感があり、しっかりホールドしています。

「前モデルと比較して、足の甲周りのタッチをより快適に調整」という公式の説明通りですが、「快適」というより「タイト」に近い印象です。

足幅が広い人は試着を強く推奨します。

普段のサイズで窮屈に感じる場合は0.5cm上げる選択肢を検討してください。

ソールはやや硬め:EnergyRODSらしい「グッと押し返す」芯のある反発

ボストン13ソール画像

アンクルジャンプで試すと、ソールは固め・反発もしっかりあります。

フルカーボンプレートの「パキッ」とした弾きではなく、Energy RODSの樹脂プレートらしい「グッと押し返す」安定感のある反発です。

クッション性と反発力のバランスが取れている印象で、長い距離でも疲れにくい設計だと感じました。

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【データ検証】Runmetrixの数値が証明した「ボストン13」真の進化

ここが他のレビューにない、このブログ唯一の視点です。

Runmetrix(カシオ モーションセンサー)でフォームデータを計測しながら走った結果を公開します。

実走データ一覧

項目6:40/km(6km平均)5:30/km(1km)変化
ピッチ175.1 spm177.6 spm+2.5
ストライド0.86m1.03m+0.17m
ストライド身長比0.470.56+0.09
上下動(右)7.0〜7.3cm7.7cm+0.4〜0.7cm
上下動(左)8.5〜8.7cm8.9cmほぼ安定
接地時間255ms238ms−17ms
接地時間率74%70%−4%
蹴り出し時間158〜178ms153ms−5〜25ms
着地衝撃25.2 m/s²24.7 m/s²−0.5
左右方向衝撃(右)49.9〜52.153.2ほぼ横ばい
骨盤回転タイミング48.2〜49.344.4−4.4
腰の沈み込み3.1〜3.4%3.2%変化なし
スティフネス0.34 kN/m・kg0.36 kN/m・kg+0.02

※私自身、もともと右足が着地時に外側(または内側)へブレやすいクセがあり、過去に右膝裏を痛めた経験があります。そのため、今回の検証では特に「右足の数値」に着目してボストン13の進化を分析していきます。

【最注目】キロ5分半まで上げても「右足の横ブレ」がほぼゼロの衝撃

ボストン12とボストン13のアッパー画像
エナジロッド部分のアップ画像

このデータで最も注目すべき点がここです。

  • 6:40/km:右足の左右方向衝撃 49.9〜52.1
  • 5:30/km:右足の左右方向衝撃 53.2

ペースを1分10秒上げているにもかかわらず、左右方向衝撃がほぼ横ばいです。

通常ペースを上げると着地時の横ブレが増加します。

例えばPUMA VelocityNitro4のような柔らかめのミッドソールでは、ペースアップに伴い左右方向衝撃が60〜70 m/s²まで跳ね上がるケースもあります。

ボストン12でも同様の傾向がありました。

ボストン13の剛性の高いアッパーとEnergy RODSが、この横ブレを強力に抑えています。

「ペースを上げても安定している」という感覚の数値的な根拠がここにあります。

ボストン12から乗り換えて最も明確に感じた進化がこの点です。

接地時間が17ms短縮!ピッチを無理に上げずテンポよく切り替わる

設置時間のイメージイラスト
【接地時間】接地してから蹴り出して足が地面から離れるまでの時間。一般的にペースが早くなるほど短くなる(出典:CASIO公式)
  • 6:40/km:252〜260ms
  • 5:30/km:238ms(−17ms

速度を上げるほど接地時間が短くなっています。

ロッカー構造とEnergy RODSが噛み合い、「足を地面に置いている時間を与えない」テンポ良い切り替えが生まれているからです。

ボストン12ではペースを上げてもここまで接地時間が短縮される感覚がありませんでした。

ハーフマラソン(4:15/km前後)を目指すランナーにとって、この特性は大きな武器になります。

右足の上下動UPは「吉」?横ブレを縦の衝撃吸収へ変換するメカニズム

上下動のイメージイラスト
【上下動】走行中の身体の上下方向の動き。数値が大きいほど、大きく沈み・跳ねるような走りになっている(出典:CASIO公式)
  • 6:40/km:右上下動 7.0〜7.3cm
  • 5:30/km:右上下動 7.7cm

ペースを上げると右足の上下動が増加しています。

一見ネガティブに見えますが、関節保護の観点ではポジティブな変化です。

通常のシューズボストン13
着地衝撃 → 膝が横にブレる着地衝撃 → 剛性アッパーがブロック
横方向の力(関節に負担)上方向の力(ミッドソールが吸収)
左右方向衝撃が増加左右方向衝撃は安定・上下動が微増

「膝に悪い横ブレ」を「ミッドソールが吸収できる縦の動き」に変換しています。

ボストン12で感じていた右膝裏の違和感が、ボストン13に替えてから出なくなりました。

データはその理由を説明しています。

ストライド身長比が0.47→0.56へ!勝手に前に進むロッカーの恩恵

ストライドのイメージイラスト
【ストライド】接地から接地までの1歩で進む距離。数値が大きいほど、1歩あたりの進む距離が大きい(出典:CASIO公式)
  • 6:40/km:ストライド身長比 0.47
  • 5:30/km:ストライド身長比 0.56

ペースを上げたときにストライドが自然に伸びています。ピ

ッチを無理に上げなくても推進力が出るロッカー構造の恩恵です。

「頑張って速く動かす」のではなく「自然に前に進む」感覚の正体がここにあります。

ボストン12との最も分かりやすい違いの一つです。

ボストン13をおすすめするランナー・見送るべきランナー

データをもとに言い切ります。

ボストン13をおすすめするランナー

サブ4〜サブ3.5を目指している市民ランナーに最も向いています。

4:15/km前後のペースで接地時間の短縮効果が最大化される設計で、私はハーフマラソンのレースシューズとして現在も使い続けています。

厚底シューズへの移行を検討している人にも向いています。

フルカーボンプレートほどのクセがなく、ロッカー構造の転がり感を体で覚えるのに適したシューズです。

右膝や足首に不安を持っているランナーにも試してほしい一足です。

横ブレを縦の動きに変換するメカニズムが、関節への負担軽減につながっています。

ボストン13を見送るべきランナー

フルカーボンプレートの「パキッ」とした弾きを求める人には物足りないかもしれません。

アルファフライやヴェイパーフライのような爆発的な推進力とは性格が異なります。

ジョグ・リカバリーラン専用のシューズを探している人にも向いていません。

ロッカー構造が強めなため、ゆっくり走るには少し「勝手に進みすぎる」感覚があります。

価格情報・購入先・サイズ感

サイズ感: ボストン12より若干タイトです。ボストン12と同じサイズで問題ありませんでしたが、足幅が広い場合は0.5cm上げることを検討してください。試し履きを推奨します。

購入先:

購入先特徴
公式オンライン全カラー・全サイズ揃っている
Amazon・楽天タイムセールで安くなることがある
ゼビオ・アルペン試し履きができる

まとめ

アディゼロ ボストン13は「ボストン12の弱点をピンポイントで直したシューズ」です。

Runmetrixのデータが3つの進化を証明しています。

ペースを上げても横ブレしない安定感、速度とともに短縮される接地時間、そして横ブレを縦の動きに変換する関節保護のメカニズム。

ボストン12を使っていて「ペースを上げたときに崩れる感覚がある」「アッパーのホールド感が物足りない」と感じていた人に、自信を持っておすすめできます。

この記事で使ったアイテム

アディゼロ ボストン13: ハーフマラソンのレースシューズとして現役で使用中。Runmetrixのデータで証明された「横ブレしない安定感」が最大の特徴です。

カシオ モーションセンサー(Runmetrix): この記事のデータ計測に使用したフォーム分析ツールです。接地時間・左右方向衝撃・上下動など約30項目をラップ単位で記録できます。シューズの特性を数値で比較できる唯一のツールです。

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