キャンプを重ねるうちに、ギア選びに夢中だった頃とは少しずつ感覚が変わってきます。
道具がそろいはじめると、次に気になるのは「どこで過ごすか」という“場所”そのものの価値です。
人の少なさや標高、風の音だけが響く夜。
視界には余計なものが入らず、ただ自然と向き合う時間。
そんな場所で過ごすキャンプは、装備に頼らなくても、心に残る体験を与えてくれます。
今回ご紹介するのは、長野県と群馬県の県境に位置する「荒船パノラマキャンプフィールド」。
標高約1200mの高原に広がるこのキャンプフィールドは、圧巻のパノラマビューと静けさが魅力のサイトです。
「絶景」「静寂」そして「とっておきのビール時間」まで、幅広い楽しみ方ができます。
パノラマの断崖絶景が魅力!標高1200mのキャンプフィールド
荒船山キャンプ場があるのは、長野県佐久市と群馬県下仁田町にまたがる高原地帯。
かつて牧場として利用されていた広大なフィールドが、今では自然派キャンパーにとっての“天空のベースキャンプ”として親しまれています。
真夏でも夜は涼しく、虫も少なめ。日中は日差しが強いため、タープや日除けの準備をおすすめします。
最大の魅力は、サイトから望む“荒船山の断崖”パノラマビュー。
特徴的なテーブル状のシルエットが、時間とともに色合いや表情を変えていきます。
風の音だけが聞こえるなかで眺めるその姿は、まさに息をのむ絶景です。
わが家の訪問は8月下旬。
夕方には稜線がうっすら黄色に染まり、雲がふわりと山肌を流れる幻想的な光景に出会えました。
サイト構成:パノラマビューと荒船ビュー、フリーサイトと区画サイト、おすすめは?
わが家が利用したのは、パノラマビューの(フリーサイト)。
ここは荒船山に一番近づけるロケーションなので、常に人気があるようです。
場内マップを参考にお伝えすると、赤枠で囲んだ箇所になります。
平日の木曜から2泊利用しましたが、すでに設営済の先客の皆さんでこのベストポジションはほぼ埋まっており、最後のひと枠にすべりこみセーフでした。
ベストポジションを確保されたい方は、平日でもアーリーチェックインが必須です。
(わが家は通常チェックインで13時に入りました)
土日ともなれば予約はもちろん、フリーサイトなので場所取りも早いもの勝ちです。
料金はハイシーズンでも5000円台と非常に良心的です。
平日なら予約しやすく、静かな時間を求める方に特におすすめです。
パノラマビュー(フリーサイト)
炊事場、トイレなどのキャンプ場内施設は管理が行き届いています
- 特徴:広大な高原の中で自由なレイアウトが可能。荒船山や八ヶ岳、南アルプスを望むことができ、天候が良ければ星空も格別。
- おすすめ層:景観重視・静けさ重視のソロ〜少人数キャンパー。
- フリーサイトなので、眺望のよい場所は受付順になくなっていきます。
荒船ビュー(区画サイト)
- 特徴:場所があらかじめ確保されており、遅い到着でも安心。パノラマビューに比べて景観は控えめながら、コスパが良い。
- おすすめ層:計画的にキャンプをしたい方や初心者にも◎。
“山上ビール”は持ち込みで最高に美味しい
キャンプ場の売店には、もちろんビールの取り扱いはありますが、ここはあえて事前に用意することで特別な時間を楽しむことができます。
おすすめは、アクセス途中にある【ツルヤ御代田店】で購入できる「クラフトザウルス」シリーズ。
クラフトザウルスは「よなよなエール」でおなじみの「ヤッホーブルーイング」が軽井沢限定で発売しているクラフトビール。
このクラフトザウルスが買えるのは、軽井沢エリア(軽井沢町、御代田町、長野原町)のスーパー・コンビニ・小売店など。
ここでしか手に入らないクラフトビールを、標高1200mの夕暮れに合わせて味わう時間は、何ものにも代えがたい贅沢。
ビールを目当てに立ち寄る価値すら感じさせてくれます。
食材の買い出しは「ツルヤ」と「カタヤマ肉店」で!
スーパーマーケット TSURUYA 御代田店
食材の調達は、前述の「スーパーマーケット TSURUYA 御代田店」が断然おすすめです。
地元の方々にとって日常の買い物の場でもあるこのお店は、全国の契約農園から仕入れた新鮮な野菜に加えて、添加物を控えた「ツルヤオリジナル」の商品が充実しています。
保存料不使用のジュースや調味料、信州産のフルーツを使ったジャム類などは、お土産にもぴったり。キャンプの準備をしながら、ついあれこれ買ってしまう楽しさがあります。
ファインコスト メッツゲライ カタヤマ(カタヤマ肉店)
加えて、もうひとつ立ち寄っておきたいのが「片山肉店」。ここは、地元でも評判の肉専門店で、牛肉の希少部位や新鮮なホルモンなど、キャンプで贅沢な肉料理を楽しみたい人にとって最適なお店です。
こんな方におすすめのキャンプサイトです
- 標高1000m以上の高地で、涼しく快適なキャンプを楽しみたい
- 雄大な山岳パノラマを眺めながらのんびり過ごしたい
- キャンプギアより“場所の体験価値”を重視する
- ソロ・デュオで静かな時間を満喫したい
- 地元食材やクラフトビールの買い出しも楽しみたい
まとめ|荒船のパノラマを独占できる静かなキャンプフィールドへ
荒船山キャンプ場は、騒がしさとは無縁の静けさと、他では味わえない断崖絶景に包まれたおすすめのパノラマキャンプフィールドです。
標高1200mの空気、山上からの広大な展望、静寂の中に包まれる夜。
ギアに頼らずとも、心から満たされる体験がここにはあります。
「また来たい」と思わせてくれる場所は、そう多くありません。
荒船山キャンプ場は、まさにそのひとつです。
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