はじめに──2025年春、いまだけの絶景を求めて
2025年4月25日、いまだけの絶景を求めて立山黒部アルペンルートを訪れました。
訪問前々日までは悪天候により交通機関が運休となっており、無事に辿り着けるのかドキドキの出発でしたが、当日は天候にも恵まれ、初めてのアルペンルートで期待通りの景色を撮影することができました。
ただし、春の立山黒部は気まぐれな天候がつきもの。服装にも注意が必要で、「これはまた別の季節に訪れたい」と思わせる場所でした。
なお、アルペンルートはマイカー乗り入れ不可。
立山駅からは公共交通機関(ケーブルカー・高原バス・トローリーバスなど)を乗り継ぐ必要があります。切符はWebでの事前予約・購入が安心。
当日券も販売されていますが、我が家が立山駅に着いた際、事前購入者はすぐ発券→乗車可だったのに対し、当日券購入者は1時間半後の便になるなど差がありました。
アルペンルート移動中の“スマホ活用術”と“アナログ併用”のススメ
立山黒部アルペンルートでは、駅や主要施設では基本的に電波は通じますが、移動中は圏外になることもしばしば。
特に乗り継ぎや予約関連の操作が必要な場面で、スマホが使えないと焦ってしまうこともあります。
私が実際に役立ったのは、「スマホ+紙の併用」でした。

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例えば、オンラインで予約したきっぷはQRコードをスマホに表示させて自動券売機で発券しますが、スマホの電池が切れたり、電波が入らないと表示できないことも。
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念のため、QRコードを紙で印刷して持参しておくと、万が一の時にも安心です。
また、私はスマホに旅の工程表や時刻表を保存していましたが、
ルート内の時刻表(例:バスやケーブルカーの発着時刻)だけは紙で持参しました。
これが、移動中に電波が届かない場面でとても役に立ちました。
東京発なら新幹線+2泊3日旅がおすすめ!
東京から富山までの移動手段で迷ったら、新幹線一択です。飛行機も選べますが、乗り継ぎや空港からの移動を含めると時間・体力ともにロスが大きくなります。
北陸新幹線なら東京から富山まで約2時間30分。朝出発すれば、お昼前には富山市内や立山駅周辺に到着可能。時間をうまく使えば、2泊3日で無理なく黒部ダムまで楽しめます。
アルペンルートの交通機関は「乗車位置」が勝負を決める
出典:https://www.alpen-route.com/
立山駅から黒部ダムまでの道のりは、電鉄・ケーブルカー・高原バス・トローリーバス・ロープウェイと、まるで乗り物博物館のような行程です。
料金は大人だと片道1万円を越えており、コストが嵩みます。
我が家も最初は悩みましたが、思い切って富山から黒部湖の往復切符を予約しました。
それぞれの移動手段は片道だけでも見どころが満載。ですが、車窓から景色を撮れる位置に座れるかどうかで、旅の満足度が大きく変わります。
特に、高原バス(美女平〜室堂)やロープウェイでは、移動中にしか見られない絶景ポイントがいくつもあります。
ただ、混雑時は案内されるままに行列に並び、そのまま乗車してしまうと「気づいたら到着していた…」ということにもなりかねません。
出発や到着のシーンを写真に収めたい場合は、一本後の便にあえてずらす工夫も大事です。「二度と来られないかもしれない」という気持ちで、撮影したい場面を事前にイメージしておきましょう。
春の服装はレイヤリング重視──天気で体感温度が激変
春の立山黒部は、晴れ・曇り・雨・雪が一日で切り替わるような不安定な天気が特徴です。
そのため、服装は「脱ぎ着しやすい重ね着」が基本。我が家は以下の組み合わせでちょうどよかったです:
- 半袖Tシャツ
- ネルシャツ
- インナーダウン
- シェルジャケット
- 冬用グローブ(風が冷たい時間帯は必須)
- トレッキングシューズ
雪の大谷を歩くなら、紫外線・寒風対策も忘れずに
雪の大谷(標高約2,500m)では、気温だけでなく、風の強さによって体感温度が大きく変わります。
我々が訪れた日は最高気温4度と比較的暖かく感じましたが、時おり突風が吹きつけて、穏やかな天候から一転する瞬間が何度もありました。防寒具を脱いだり着たりしながらの調整が必要です。
また、標高が高いこともあって紫外線はかなり強烈。雪の反射も加わって目がくらむような場面もあります。
サングラスは必須アイテムとして持参することをおすすめします。さらに帽子やフェイスマスクがあると、急な天候変化にも安心です。
食事は「持参」が快適──混雑回避のコツ
立山黒部エリアには飲食施設がいくつかありますが、時間帯によっては大混雑します。
我が家も室堂で昼食をとろうとしましたが、行列ができており、限られた時間を削るのがもったいなく感じました。
おすすめは、富山駅前で食事や弁当を調達しておくスタイルです。
わが家は前日に、富山駅前にあるときときと市場とやマルシェで弁当、ます寿司を調達しました。
景色を楽しみながらの軽食、ベンチでのおにぎりタイムも、旅の記憶に残ります。
注意しておきたいのは、移動中の交通機関では飲食禁止となっています。さすがにペットボトル飲料などは飲めますが、混在している車中では周囲の方への迷惑に繋がりますので、くれぐれもご注意を。
飲み物に関しては途中の駅でも購入できますが、標高が上がるにつれて価格も上昇していきます。
設置されている自動販売機では、500mlのペットボトルが最高で200円近くになっています。
富山の味覚を楽しむなら「高岡」が穴場
旅の締めくくりには富山の海の幸を。特に「ホタルイカの刺身」「白エビの刺身」は、鮮度が命。現地でしか味わえない絶品です。
富山駅前にもいろいろなお店がそろっていますが、今回の我が家は隣町の高岡市まで足を運んでみました。新高岡駅前にある「すし処 鳴海」では、氷見漁港直送のネタ、富山の地酒を満喫できました。
食べログの口コミでも事前に調べていた通り、かなり食べて呑んで1人あたり1万数千円とコストパーフォーマンスもかなり高いお店です。
また、地元グルメとして知られる富山ブラックラーメンも外せませんが、味の個性はお店ごとに異なります。強めの塩分・にんにく風味に驚くこともあるので、事前のリサーチ推奨です。
今回は富山駅前の2店を訪れました。
西町大喜 西町本店は富山ブラック発祥の店として知れ渡る人気店。濃い目の味付けは「半端ない塩辛さ」でした。
ガッツリ!えびすこは元格闘家の店主が営む人気店。富山ブラックの塩辛さは抑え、にんにくのパンチがクセになりそうな味わい。
まとめ|「また来たい」と思える、春の絶景旅
春の立山黒部アルペンルートは、雪と空と山々がつくり出す唯一無二の世界。天候に左右される旅だからこそ、「今日は運がよかった」と思える感動があります。
上の写真は、富山市役所展望塔から見た北アルプスの眺望です。この日は快晴に恵まれ、比較的クリアに見ることができました。
この展望塔は入場料無料、土日祝日も営業しているのでおすすめです。
準備や事前予約、服装の工夫、ちょっとした交通機関の選び方ひとつで、旅の満足度は大きく変わります。
この記事が、これから訪れるあなたの参考になれば幸いです。
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