Figma AI連携でコーディングはどこまで自動化できる?MCP+VS Codeの実践レポート

Figma AI連携でコーディングはどこまで自動化できる?MCP+VS Codeの実践レポート AI仕事術
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🧭 はじめに|「Figmaからコーディング」はどこまで進化したのか?

「Figmaでデザインしたら、コードは自動で出力される」

そんな夢のような世界が、少しずつ現実味を帯びてきつつあります。


Figma AIやChatGPT、Copilot、各種プラグインの進化によって、Web制作の「下書き」はAIに任せられる時代が近づいています。

今回は、筆者が実際に取り組んだ「Figma Desktop+MCPサーバー+VS Code+Copilot Chat」という構成で、どこまでコーディング自動化が進んだかをレポートしていきます。

 

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🧰 使用ツールと前提環境

今回使用したのは以下の構成です:

  • Figma Desktop版(Mac)
     └ プロフェッショナル、ビジネス、またはエンタープライズプランの Dev シートまたはフルシートで Dev Mode 利用が可能 

  • MCPサーバー
     └ Figmaが公式に提供する Dev Mode MCPサーバー(ベータ版)を使用

  • VS Code(GitHub Copilot Chat設定済)

  • FigmaのUIサンプルデータ

前提として、ある程度のHTML/CSS構造理解がある方向けの内容となります。

 

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Dev Mode MCPサーバーとは?

2025年6月にFigmaがベータ提供を始めた「Dev Mode MCPサーバー」は、
Figma Desktopの有料プラン(Professional/Business/Enterprise)で利用可能な機能です 。

このサーバーを有効化すると、コードエディタ(VS Code/Cursor/Claude Codeなど)から、
Figmaのフレームやコンポーネントの構造/スタイル/テキストなどを直接取得できるようになります。

MCP(Model Context Protocol)対応のエディタと組み合わせることで、AIツールが「Figma上の正確なデザイン意図」を理解したうえでコード生成が可能になる点が大きな革新です 。

ただし現在はβ版のため、バグや仕様変更、性能の不安定さは否めません。

これらを理解したうえで、「MCP導入→AIによる自動生成」への流れまでをたどってみることが、今回の目的です。

 

⚙️ MCPサーバー連携とFigma設定の流れ

📌 1. Figma Desktopの設定をおこなう

Figma Desktopからデザインデータを開き、開発モードに切り替えます。

今回使用したデータはFigmaコミュニティで無料テンプレートとして公開されているデザインを使用してみました。
Prototying in Figmaのデザインデータ

通常は、レイヤー名をHeader, MainCard, Footerなど構造的にわかりやすく命名し、整った構造にしておくと精度が高くなります。

しかし今回はあえて、レイヤー名の構造化や整理を行わないままMCP連携を試してみます。

ページ上部のメニュー画面のプルダウンメニューから「MCPサーバーを有効にする」を選択。メニュー右にチェックマークが表示されていれば設定完了です。
MCPサーバーを有効にする

📌 2. MCPサーバーの起動

面倒な設定は一切不要です。
Figmaが提供しているDev Mode MCPサーバー(ベータ版)は、VS Codeの設定画面にあるsettings.jsonに以下の記述を追加するだけで機能します
jsonの記述例

サーバーの起動自体は自動またはローカル環境で完結するため、特別な開発知識は不要です。

 

🔗 3. FigmaデザインデータをVS CodeのGitHub Copilotと連携する

FigmaとVS Codeをつなぐ方法はいくつかありますが、今回は以下の方法を紹介します:

  • FigmaのDev Modeで、対象デザインデータのURLを取得
  • そのURLをGitHub Copilot Chatに貼り付け
  • 例:「このFigmaデザインを元に、レスポンシブ対応のHTMLとCSSを書いてください」などとプロンプトで指示

html、cssの自動生成の流れ

このやり方で、Copilotがある程度の構造を理解し、自動生成が始まります。

 

✅ 生成されたコードの実用性レビュー

作成されたhtml、cssファイルをSafari、Firefox、Chromeで表示させてみました。

ブラウザで表示確認したhtml、cssファイル

Chromeのみ、ページ上部のアイコン画像に表示不具合が生じていますが、おおむね「見た目」は良く再現されている印象です。

ここではコードをレビューしていませんが、MCPサーバーを経由したコード生成はこれまで試してきたAnimaやFigma to Code、Locofyよりも期待が持てるようです。

 

⏱ 作業時間はどうか?(実体験ベース)

今回使用したデザインデータを手動作成の場合を60分と設定すると、MCPサーバー連携の自動生成はわずか2分で出力されました

工程 従来手動(目安) 今回構成での時間
HTML/CSS雛形作成 約60分 約2分
レイアウト調整・修正 未対応 未対応

結論としては、ベースコードを作る時間は圧倒的に短縮できています。

現段階ではレイアウト調整・修正を行っていませんので、トータルでどれぐらいの工数短縮になるかは、今後検証していきたいと考えています。

 

🧩 今後の可能性と注意点

MCPを活用したFigma→コード変換は、従来の「Figma to Code系プラグイン」よりも実用性が高く、開発環境との親和性もあります。

ただし:

  • ツールの設定と構成理解が必要
  • 出力コードの品質は人の手でコントロールが必要
  • ノンコーダーが手放しで使うにはまだ遠い

 

✍️ まとめ|AIを活かすには「構造理解」と「検証力」がカギ

Figma AIを活用したコーディング自動化は、一気にすべて任せるものではなく、「自分の作業を加速させるアシスタント」としての活用が現実的です。

特に構造を理解し、間違いを見抜ける目を持つ人にとっては、
Figma + AIツール連携は大きな武器になる可能性があります。

この構成についてはアップデートを期待しつつ、引き続き追いかけていきたいと思います。

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