はじめに:市民ランナーにとって“本当に必要なシューズ”とは
ナイキ、アディダス、アシックス……。ランニングシューズ選びは選択肢が豊富なため、迷いがちです。
その中で筆者が驚かされたのが、「プーマのランニングシューズ」。
実際にベロシティニトロ3、ディヴィエイトニトロ3を履き、アディダス アディゼロ ボストン12と比較する中で、地道に走力を高めたいランナーにとって、むしろ最適解では?と感じたのです。
筆者プロフィール
ランニング歴:5年 / 月平均走行距離:150km
身長182cm、体重72kg
ハーフの自己ベストは1時間40分25秒(ピッチ163、ストライド1.35m)
現在はハーフでの90分切り、およびフルでのサブ3.15達成を目指して練習中。
平日はトレッドミルを活用しつつ、土日はロング走、週4回の筋トレも取り入れた継続的なトレーニングを行っています。
サブ4~サブ3.15レベルを目指す市民ランナーにとって“等身大の視点”でシューズをレビューしています。
プーマとアディダスの3モデルを比較レビュー
結論から:3足の特性と筆者の使い分け
モデル名 | 特徴 | 用途 |
|
柔らかく安定、フォーム意識が自然に高まる | ジョグ・LSD・フォーム修正 |
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カーボンプレートらしからぬ自然な反発、耐久性高い | テンポ走・ペース走・30km走 |
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強めの反発と剛性、高速域で活きる | レース・スピードラン・サブ3向け |
ベロシティニトロ3:走りの基礎を整えられる一足
フォーム矯正×ジョグ用に理想的な設計
柔らかすぎず沈みすぎず、地面をしっかり感じながら走れるベロシティニトロ3。
初心者〜中級者にとって、走り方のクセを見直す絶好の相棒です。
特に印象的だったのは、“自分の脚で走っている感覚”が感じやすいこと。
厚底の推進力に頼りがちだったフォームをリセットするのに最適な一足です。
・クッション性と安定性の絶妙バランス
・ピッチ・ストライド、足運びが自然に行える
・長距離ジョグやLSDでも脚のダメージが少ない
・ある程度の重さを感じる
ディヴィエイトニトロ3:自然な反発が心地いい“鍛える厚底”
カーボンに頼らず、脚を育てる
ディヴィエイトニトロ3は、PWRPLATEと呼ばれるカーボンプレートが自然な推進力を提供してくれます。
テンポ走やペース走、ビルドアップ走など、「脚の力を使って走る」トレーニングに最適。
・推進力はあるが、クセが少ない
・フォームが乱れにくく、疲労も溜まりにくい
・グリップ性が高く、雨の日も安心
・アウトソールの減りが遅く、コスパ良し
アディゼロ ボストン12:履きこなせば武器になるが、脚力が必要
高反発×剛性で“速いけど疲れる”
スピードを求めて最初に選んだのがボストン12。
走り出しは確かに爽快で、スピードに乗るときの推進力はプーマより一段階上。
しかし、剛性が高く、ジョグやLSDには不向き。フォームが崩れると股関節に負荷がかかります。
・厚底カーボン+ENERGYRODSによる反発が強い
・ロング走後の疲労感が大きい
・フォームが未熟だと反発を活かしきれない
・上級者、またはスピード特化の用途向き
まとめ:市民ランナーが「着実に速くなる」ためのシューズとは
プーマは“育てるシューズ”。厚底全盛の今だからこそ選びたい
ベロシティとディヴィエイトの2足は、「市民ランナーの走力育成」にちょうどよい設計です。
厚底シューズのブームの中で、「まず厚底カーボンから入ると失敗する」ケースは少なくありません。
まずはプーマで土台を作り、次のステップとしてボストン12のような高反発系を活かす。
この順番で履き分けることで、確実に一段階レベルアップできると実感しました。
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